今日は少し専門的なお話。
きっかけは友人とのメールのやりとり、、、
そこで、その話を聞いた私は、急に介護福祉士実務者研修の勉強を思い出してテキストを見直しました。
それは、障害受容の5つのプロセス。
・脳梗塞で急遽片麻痺になってしまった人、
・物忘れが急に多くなった高齢者
こんな方々は、今まで自由に動いて、自分のことは自分でやっていました。それが突然急に(高齢者の場合は、徐々に)できなくなるのです。
彼らの気持ちを想像してみましょう。
身体的障害を克服するためにリハビリに挑んだり、機能向上のための努力をしたりします。本人がそのために動くこともありますが、本人の周りの人間である家族や友人が本人に応援をし回復の促しをします。
こんな時に注意したいのが、本人の心の動きです。
病は気からという言葉がありますが、身体の不調は心の比重が大きいということ。
アスリートの人が怪我のために成績が及ばず、いわゆる不調の時に大事にしているのがマインドコントロールだったりします。心のケアということです。
ここで何らかの障害を負って今までの生活や行動ができなくなった人の「心の動き」がどんななのかを説明します。
①ショック期
②否認期
③混乱期
④解決への努力期
⑤受容期
それぞれがどんな状況なのかを簡単にご説明します。なお、これらは明確な定義はありません。
①ショック期
障害を負ってすぐの時期。痛みなどの症状がある場合もありますが、突然に起こった事故などによる怪我や病気、徐々に失われていった記憶によって今までできたことができなくなったという事態を理解できないくらいの混乱期。自身が今置かれているいる状況を認識できない時期でもあります。これからどうなるのだと不安を抱く一方、またいつかきっと健康的に暮らせるだろうと平穏な心理状態になることもある状態です。
②否認期
今の状況は夢もしくは、いっときのことであると思ったり、今の現実に起きていることはすぐに状況がよくなるだろうと自分に起こっていることを否定する。障害について治ることはないだろうということを微かに認識していく中、その事実を認めようとしません。微かな期待はあるものの、リハビリなどの訓練、治療に積極的になれなかったり、拒否的な態度になる時期でもあります。
③混乱期
完治は難しいだろうと悟り始める時期です。良い方向に向かわないというのがわかり希望を失って無気力になって不安な気持ちから攻撃性が高まる時期でもあります。この時期は周りの人間も関わっていくことが多くなるので、この時期は特に注意しましょう。悪気はなくとも他人に責任転嫁したり、怒りや恨みの感情が出てきたり、逆にこれら全ての責任は自分のせいだと思うこともあります。生きる希望を失ったり、躁鬱になるので、ひどくなると自殺を考えることもあります。
④解決への努力期
攻撃的になっても何も変わらない、解決しないと悟る時期です。それまでやったことでどのような治療や訓練が良いのかと前向きに考え試みていきます。障害によって失われた機能をどのようにして補えば良いのか、自問自答で葛藤しながらも、未来を見据えてできる努力をする時期です。
⑤受容期
ここまでくると新しい生活に生きがいを感じるようになる時期。自分の状況と障害を受け入れることができて、障害は悪いことではなく他人と違う部分でなのだ、新しい自信にできることを見出していく時期
上記の過程は一般的なプロセスとなります。お気づきかと思いますが、各段階を経て、時に前に進んだり、後退りしたりしながら、初めて気持ちが前向きになれて自分から行動を起こすことができるようになるのです。
<参照&引用:介護福祉士実務者研修テキスト>
先天性障害者は対象外?!
ちなみにこれは後天性障害者が対象と考えます。
先天性障害者の場合はこの段階を辿ることは少ないと言われていますが、成長過程で同等の苦しみを受容するという過程は通じるところがあるかもしれません。
さいごに
具体的にいうと、この①から⑤のプロセスは、順番に決まった感覚で①から⑤に向かうのではなくて、③までいって②に戻ることもあったり、④から③に戻ることがあります。このそれぞれの工程は、それぞれの期で何日間とか決まっていることはない。
人によって数日間であるかもしれないし、数ヶ月間であるかもしれないし、数年かかる場合もあったりと決まっていません。
以上のプロセスを参考に障害をおった方への理解して、障害を抱えた人が生きやすい環境(社会)になることを祈ります。
少しでもお役に立てれば光栄です。
そして応援しています!
障害を抱えた人と、その家族や友人たち。
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