こんにちは。
本日のテーマ:「お香は古臭い?」お香の歴史を辿ってみよう。<前編>
このテーマの「古臭い」は正直言うと、その通りであって、その通りでないものだとわたしは思います。
なぜならば、お香の歴史をたどると実はすごく古くて、お香が日本に伝来し時代は、なんと、聖徳太子の生きていた「飛鳥時代」とされています。その頃中国より仏教がやってきて、お香は仏教と共に伝来したといわれています。。
538年。
今年でなんと、1482年も経つんです。アンビリーバボー!
それから時は流れ、「奈良時代」。
日本に仏教を広めようとやってきた鑑真和上さんが来日。この鑑真さん、実は、薬の調合ができたというのです。
お香の香原料の一部は、漢方薬にも使われています。日本人にもポプラーな鑑真さんがお香に深く貢献していて、調合の先駆者であったというのは、教科書では教えてくれていない情報ですね。
時代は流れて次の時代、源氏物語などでも描かれている貴族の時代=「平安時代」。
わたしはこの平安時代の優雅な貴族のこれでもかと思われる無駄にゆったりした時間が流れているような(あくまで妄想)、平安時代が大好きです。歌を読んで恋文にして求愛したり、重い着物をわざわざ重ねてお洒落したり、月や、庭の梅の木や桜をみて歌を詠みあったり、足で蹴鞠で遊んだり・・・なんとも優雅〜。
平安時代には薫物という今でいう練香と呼ばれる香原料を調合して蜜と合わせて香り玉のようなものを作っていました。このお香は直接火をつけるのではなく、間接的に炭などに火をつけ灰をかぶせてその上にお香を乗せて間接的に温めて香りを楽しんでいたのです。伏籠(ふせご)という椅子みたいなものがあり、その下に温めたお香、伏籠の上に香りをつけたい衣類を載せて温められた香りをつけるということをしていたそうです。木のチップをスモークするようなイメージに近いです。
そしてその香り玉は、香りをつける人の個性を表し、お顔ははっきりとわからずも、香りで認証したり、良い香りを作れる人はそれなりに身分や家柄もいいものとランクつけするのにも一役っていたようです。
香りで自己表現というのは現代で言うと香水があります。男性も女性も使っており、平安時代の貴族社会では香りはステータスでもあり、良い香り作り(調合)ができるとそれはそれはモテたに違いありません。
「あやつ何者ぞ?」的な。。。(笑)
良い香りを身に纏うことによってギャル姫たちに、キャーキャー言われ、言われたほうは、アイドルみたくブイブイいわせていたのかもしれません。おっと、貴族らしからぬ表現です、失礼しました(汗)
あー贅沢極み。妄想だけでうっとりします。
平安時代には、「薫集類抄」といった調合レシピが残されているくらいで、時々、その調合を真似て作って楽しみます。このように調合考える人も、香りの玉を作る人もいたようです。
余談ですが、わたしがお香を習っている時に大人買いした源氏物語の大作漫画「あさきゆめみし」大和和紀 にもお香が描かれている場面がチラチラあってその都度わいわいとなっていました。そこでは光源氏がアイドル並みにキャーキャー言われています。
そしてこの時代には、お香を詠んだいくつかの歌が残っていて勉強になります。
平安時代の香原料はまだ中国からの輸入物だったのでとても高価でした。貧乏なお姫様はやはり高い原料は使えず、香りの格付けもあったかもしれませんね。とにかくこの時代のお香は貴族の中だけで流行っていたようです。
香の歴史はその時代ごとに貴重なエピソードがあり<前編><中編><後編>に続くとさせていただきます。一回ではとても語れません。(苦笑)
さて、最後にわたしの好きなお香にまつわる言葉のひとつに
お香って古臭いどころか、嗜むって表現を使うと、いつもと違う一つ上の自分になるそんなイメージしませんか?
確かに香原料は高価なもの=いわゆる嗜好品ですので、どうしてもなくては生きていけないと言うものではありません。なので、古臭いとかBADイメージを持たずに歴史があり日本特有の創作技術の極みというのも是非是非知ってもらいたいです。お香の香りで少しだけいつもと違う自分になったり、香りによってやる気を出したり、自己を高めたりできる物でもあるんだなと思ってもらえたら嬉しいです。わたしが声を大にして、お香を表現すべく言葉を探して綴る意味があるというものです。
鑑真さんや光源氏(モデルがいたと諸説あり)ら貴族などの歴史上人物も使っていたというのもアメージングです。まだまだ<中編><後編>にも歴史上のすごい方が登場しますので楽しみにしていてください。
最後まで読んでいただきありがとうございます。お香ハッピー!
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